メンタル

ボイトレは効果なし!?歌が上達する人しない人の決定的な7つの違いとは

『歌唱力向上を目指してトレーニングをはじめてみたものの、あまり上達しないので練習をやめてしまった』
『トレーニングで少しは歌唱力が上達したけど、しばらく続けてみてもそれ以上成長しないのであきらめてしまった』
という経験をお持ちの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

でも、実は、練習方法だけではなく、歌やトレーニングに対するとらえ方や取り組み方によって、歌唱力の上達の仕方が大きく変わってくるんです。

そこで本記事では、歌が上達しやすい人から歌唱力向上のヒントを得るために、歌が上達する人しない人の違いについてわかりやすく解説しています。

歌のトレーニングは、ちょっとした違いで決定的に上達の仕方が変わってしまいます。
歌の上達をあきらめてしまう前に、本記事を参考に少し自分のメンタルや取り組み方を変えて、歌唱力向上を目指しましょう。

まずは確認!歌の上達傾向チェック

まずは、下の7つの項目で、自分が歌のトレーニングを行う際に上達する傾向があるのか、上達しにくい傾向があるのか確認してみましょう。

歌の上達傾向チェック項目
  1.  歌う上でのあこがれの存在や目標となる人がいる。
  2.  歌の上達に向けて行ったほうがいいと思ったトレーニングをすぐに実行できる。
  3.  歌いこなしたい曲を決めたら、うまく歌えるまで粘り強く練習に取り組める。
  4.  歌うことが好きで、歌う度に楽しさや刺激を感じられる。
  5.  歌のトレーニングを毎日行っている。または、2・3日の間隔で定期的に行っている。
  6.  歌のトレーニングで学習できた内容をこまめにノートに残している。
  7.  歌の上達をあまり感じられなくなったときにも、トレーニングを続けられる。

いかがでしょうか?
上の①~⑦の項目にあてはまる方は比較的早く歌唱力を向上できる傾向があり、あてはまらない方は上達しにくい傾向があると言えます。

つぎに、この7つの項目について一つ一つ解説していきます。
あてはまらない項目があった方は、その項目を中心に自分の歌やトレーニングへの取り組み方を考えてみましょう。

知って改善!歌が上達する人しない人7つの違い

それでは、上の歌の上達傾向の7項目をもとに、歌が上達する人しない人の違いを詳しく見ていきましょう。

歌が上達する人しない人の違いを知って、上達する法則がわかれば、ちょっとした心がけで上達の仕方が劇的に変わってきます。

1.あこがれの存在がいるかいないか

あこがれや目標となるアーティストやボイストレーナーがいるのは、歌の上達にとってかなりのプラスになります。

一番のプラス効果は、あこがれの存在の歌い方をお手本に練習することにより、上達が早まることです。

お手本があると上達が早まることは感覚的にも理解できますが、人間の脳にはミラーニューロンという相手の行動を自分の体験のようにとらえる細胞があるため、お手本を見て行う練習は効果が高いと言われています。

特に、ボイトレ講師など直接指導を受けることができる身近な存在をお手本できる場合は、より練習効果が高くなるでしょう。
また、あこがれの存在は、歌の目標や理想となりますので、練習へのモチベーションにもつながります。

逆に、あこがれがないと、歌うことの目標がはっきりしないためモチベーションを保つのが難しいだけでなく、練習の方向性も見えにくくなるため、上達が遅れる可能性があります。

2.すぐ行動できるかできないか

歌の練習に限らず、やるべきことはなんとなく分かっているけど、いろいろと考えてしまってなかなか行動できない、なんてことよくありますよね。

やはり、歌に関しても、やるべきと感じたことをすぐに実行できる人は上達も早いです。

やってみたことが失敗であったとしても、トライ&エラーで、他の方法を試してみるなど次のステップにいち早く進むことができるということもあります。

また、作業興奮といって「やる気があまり出ない状態でも、いったん行動を始めてみると、やる気が出てきて続けられるようになる」という脳の働きもあると言われています。

やる気を奮い起こすことができずに、ぐずぐずと考えをめぐらしているよりも、案ずるより産むがやすしで、まずは行動してみることが上達への近道です。

歌の上達に向けて、もしやるべきことが全く分からないのであれば、無料で体験レッスンを行っているボイトレスクールもあるので、そこから気軽に始めてみてはいかがでしょうか。

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3.一曲に粘り強く取り組めるかどうか

「一芸に秀でる者は多芸に通ず」という言葉がありますが、歌についても「一曲に秀でる者は多曲に通ず」と言うことができます。

つまり、一つの曲をうまく歌いこなすことができるようになれば、そこから発声の仕方やリズムの取り方など多くの歌のスキルを学ぶことができ、歌唱力全般の向上につながるということです。

一つの曲がうまく歌えないからといって、すぐにあきらめて別の曲に目移りしてしまっていては、いつまでたっても上達することは難しいでしょう。

ただ、最初から難易度が高すぎる曲を選んでしまうと、ハードルが高すぎて挫折しかねないということもあります。
まずは、自分にとって「難しすぎず簡単すぎない曲」を歌いこなすことを目標に、粘り強く繰り返しトレーニングしてみましょう。

練習曲の選定については、こちらの記事を参考にしてください。

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4.歌うことにワクワクできるかどうか

うまく歌いたいという思いを持っている方は、もともと音楽や歌うこと自体が好きな人が多いかと思います。

ただ、歌のトレーニングを行う中で、練習することが義務のようになってしまって、歌うことが苦痛になってしまっているというようなこともあるかもしれません。

感覚的にも理解できるかと思いますが、嫌々トレーニングしていたのでは、歌の上達も望めません。
好きこそものの上手なれ」という言葉の通り、歌うことが好きという気持ちを持ち続けていれば上達も早いです。

科学的にも、好きなことは、意味のあるもの・重要なものとして脳に認識されるため、記憶(スキル)の定着が早いと言われています。

また、歌うことが好きであれば、練習を始める前にやる気を出すための脳への負荷が少ないため、始める前のエネルギーの消耗が小さく、トレーニング自体により多くのエネルギーを注ぐことができます

でも、歌が漠然と好きという気持ちだけでは、なかなか練習へのモチベーションにつなげるは難しいということもあります。

小さなことでもいいので、歌や曲が好きな理由をノートなどに書き出してみると、練習へのモチベーションにつながる新しい発見ができることがあります。

また、トレーニングのときに、「この曲のこのフレーズを歌うのが好き」とか「この曲のここのメロディラインが好き」というような細かい感覚(刺激)を意識してみると、曲を歌いこなすことへのやる気につながります。

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5.練習頻度にバラツキがないかどうか

4週間のトレーニングを行うとしたときに、「1週目と3週目に集中的にトレーニングを行って、2週目と4週目を休む」パターン(週間集中パターン)と「練習日の間に2日休みを入れて4週間トレーニングを続ける」パターン(2日インターバルパターン)で、どちらが効率的なトレーニングができると思いますか?
また、あなたならどちらのパターンのトレーニングを選びますか?

ちなみに、実際の練習日数は、「週間集中パターン」が14日、「2日インターバルパターン」が10日となり、1日の練習時間が同じだとすると、週間集中パターンのほうが、4日分も長い時間練習をすることになります。

もったいぶらずに、正解を言うと、「2日インターバルパターン」の方が、歌の上達に向けて効率的にトレーニングできると言えます。

人間は記憶したこと(短期記憶)を、なにもせずにいると24時間後に30%、3日後に40%~50%の割合で忘れていき、6日から7日でほぼ忘れてしまうと言われています。

ですので、「週間集中パターン」だと1週目に学習した内容の多くを2週目にほぼ忘れて、3週目にまた学習し直さなければならないということになります。

それに対して、「2日インターバルパターン」では、記憶が薄れてくる3日後・7日後に、前回・前々回のトレーニングを思い起こしながら練習できるため、効率的であると言えます。

歌の練習をする際に、何日か集中してトレーニングした後1週間ほど休むというパターンが習慣となっている方は、「2日インターバルパターン」を意識してトレーニングを行う日を事前に決めておいたほうが良いでしょう。

また、ボイトレスクールのレッスンも、毎日受けるのは難しいでしょうから、集中的に予約を入れるよりは、2~3日程度のインターバルを入れて予約を入れるほうが効率的に学習できます。

5.練習ノートをつけているかどうか

歌の上達が早い人は、練習で得た知識やコツなどをこまめにノートにメモしている場合が多いです。

先ほども言いましたが、人間は忘れる動物なので、それまでに練習で学習したことをメモしておいて、メモをもとに思い起こしながらトレーニングすることが大切です。

ただ、ノートをとると言っても、漫然とメモをするのではなく、トレーニングで得た感覚(五感で感じたこと)を、後で見返して自分で分かるように、できるだけ具体的な言葉で残すようにしましょう。

例えば、練習でうまく歌えたときには、「ノドのまわりの力を抜いて、アゴを少し下げるように意識した」というように、うまくいったときの感覚を言葉にしてメモしてください。

感覚的な部分が大きいので、最初は言葉にするのが難しいかもしれませんが、自分だけに分かる言葉でいいので、自分で得た感覚を言葉にすることを続けてみましょう。

感覚を言葉にすることで、上達に向けた知識やコツに対して、深い理解・整理・記憶をうながすことができます。

また、ボイトレスクールに通っている場合、優れたトレーナーは、体の使い方や感覚を言葉にすることがうまいため、トレーナーの指導は感覚を言葉にする参考になりますし、言葉の使い方でトレーナーの良し悪しを判断することもできます。

7.上達の停滞を前向きにとらえられるかどうか

しばらく歌のトレーニングを続けていると、あまりスキルが伸びない時期や成長が止まったように感じる時期が必ずきます。

そういった時期に、今のレベルが自分の限界とすぐに判断して、さらなるスキル向上をあきらめてトレーニングをやめてしまっては、当然それ以上の上達は望めません。

歌に限らず、能力の向上の仕方は、一直線の右肩上がりではなく、下の図のような成長と停滞を繰り返す曲線になります。

引用:DeltaWin Consulting, Inc. 

上達の停滞期は、体と頭(脳)がそれまでに学習したスキルを安定・定着させようとしている時期ですので、そこでトレーニングをやめず、それまで通りに継続できるかによって、さらに上達できるかどうかが決まります。

あのイチローもスランプになったときの対応方法を聞かれて、「(大切なのは)対処しないことです。辛いけどそのままやってください。」と答えています。

トレーニングしていてもあまり上達が感じられないときは、それまで同じ方法である程度上達できているのであれば、スキルの定着期と前向きにとらえて、そこで立ち止まらずに淡々とトレーニングを積み上げていくことが上達への秘訣であると言えます。

ただ、「疲れている」とか「どうしても集中できない」と感じたときは、睡眠を十分とったり、別のことでストレスを発散したりということは必要です。
ポイントは、停滞期に陥って、少し休んだとしても、次のレベルが達成できるまでトレーニングを続けることです。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、歌が上達する人しない人の特徴についてまとめてみました。

歌やトレーニングに対するちょっとした認識や取り組み方によって、上達の早さが変わってくる仕組みを少しお分かりいただけたかと思います。

なかなか歌が上達しないとやる気を失いかけている方は、練習方法だけでなく今回解説した歌に対するメンタル的な部分についても一度振り返って、あきらめずにトレーニングを続けていきましょう。